「人事を制する者は経営を制す」

「会社を強くする会賢い賃金の見直し方」のセミナー講師をしました。


2012年4月13日(金)福島県いわき法人会様主催の「会社を強くする会賢い賃金の見直し方」のセミナーに行ってきました。
セミナーの講師をしました、(有)人事・労務のチーフコンサルタントの本領です。
セミナーの内容は6章の構成の3時間のセミナーで、ボリュームたっぷり賃金について、お話しました。


0413いわき.jpg


昨年の震災以来、いわき法人会ではセミナーを10回程度行ったとのことですが、今回の参加者は70名とこれまでの中で一番多く、賃金についてはこちらでも切実な問題になっている様子がうかがえました。


まず、平成24年度の労務トピックということで、今年の大きな話題になっていること、また、なると思われる事柄について話ました。

内容としては政府は厚生年金の加入要件を変更して対象者を増やすための審議に入っていること、派遣法がようやく成立したこととその内容について、2013年問題とも言われている高齢者雇用安定法の改正の方策について、そして今年7月から全面適用される育児・介護休業法の改正内容についてです。特に65歳まで希望する労働者全てを雇用しようという動きは、年金の支給開始年齢も上がっていくことから、必至と思われます。

また、賃金を決めるに当たり、標準生計費を意識した賃金水準にすることが重要であり、ある会社の賃金分析の結果を標準生計費との関係で説明しました。また賃金に関する具体的な不満としてあげられる
①このままでは生活できない
②このままでは結婚できない
③Aさんと比べて賃金が低いのは納得できない
などについてそれぞれどうやって不満を無くしていくのかについて説明しました。


次に、賞与の決め方についてですが、一般的には基本給連動型が多く採用されていますが、この方法は基本給が基準となっていることから評価の差の割には賞与額の差がそれほど出てこないということ。ポイント制の場合は基本給に影響されずに利益に連動した賞与にすることができるメリットがあることを説明しました。

最後に、どうしても賃金を下げざるを得ない時の対応方法として就業規則の変更により可能であること、しかしその内容は合理的な変更でなければならず、これまでの裁判例などからその合理的とする解釈について説明し最終的には裁判での決着になることを説明しました。


ここ福島県いわき市は昨年の震災時に海岸部ではかなりの被害にあっており、まだまだ復興が進んではいません。
また本来この地域ではおいしい魚が多く取れるところなのですが、原発の影響で漁をすること自体が禁止されているとのことでした。

そんな環境の中でも参加された中小企業の事業主の方々は少しでも自分たちの会社を良くしようと、私の話を聞いていただいたことに私自身が勉強させてもらいました。





質問・お問合せ


コメント

コメントを送ってください




ログイン情報を記憶しますか?



トラックバック

このエントリーのトラックバックURL

/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/383